
【動画】えっ?コンテ?とならないための基礎知識①【してるぜ!】
どうもお久しぶりです。
HOLONIXでCMプランナー、ディレクターをしてますシライワです。
今回は「絵コンテについての基礎知識」というテーマで書いていきたいと思います。ちょっと、長くなりそうなので、2回くらいに分けたいと思います。
動画の時代と言われる昨今、日常で動画コンテンツを目にしない日も少なく、また誰でもカンタンに動画を作れて配信できるようになってきました。
僕が学生の頃、もう15年以上前になりますが、
その頃は動画で何かを作るとなると、それはもうお金も、時間も、機材やそれらにまつわる専門知識など、なかなかハードルの高いものでした。
そんな中、教授陣からは「これからは動画の時代だ!君たちプロを目指す人材は需要が出てくるぞ!」なんて言われて、「うぉー!!」と意気込み、業界に入ったものの、
そこから長ーい下積みと、過酷な労働環境を耐えて、耐えて、耐えて、
「いつか俺らの時代が来る・・・!」と息も絶え絶え奮闘していたら、
あっという間にスマホでサクッと、誰もがカンタンに作れる時代になりました。なんだったんだ、あの苦労は。テクノロジーの進化って素晴らしいですね!
さて、積年の感情はいったん置いておいて。
僕らHOLONIXにも、ありがたいことに「動画で広告を作りたい」というご相談をいただく機会が多く、動画広告に期待を寄せられている時代の空気を感じています。
そんな時、この誰もがカンタンに動画を作れる時代に、僕らプロにお願いしてくださるということの意味について考えます。
「大切な商品・サービスを、プロの力で魅力的に伝えてください」という想いを受け止めて、僕らに出来ることで同じ目的に向かって伴走したいと思いながら、お仕事させていただいているわけですが、
その期待にちゃんと応えるためにも、色んな段階を得て、お互いに確認をしながら、イメージや訴求したいポイントに齟齬がないように動画を作っていく必要があります。
そこで、重大な役割を担うのが「絵コンテ」というわけです。
絵コンテにも、制作の段階や、動画の種類によって、表現の仕方が様々で、
□企画コンテ □演出コンテ
□字コンテ □ビデオコンテ
このような種類があります。
もしかしたら動画を制作を依頼された際に、こんな経験ないでしょうか?もしくはこれから制作を依頼される方は、こんな経験をするかもしれません。
プレゼンテーションの場。動画広告の企画書と絵コンテが配られます。制作サイドが企画意図や絵コンテを説明しています。
お話の設定はすごくいい!訴求ポイントも伝わるし、これなら話題にもなりそうだ。でも、、、ちょっとこのセリフは違うんだよなー。
「すみません、ここのセリフに関しては言い方を変えたいのですが・・・」
「はい!いただいた修正点は、演出コンテに反映します」
「はい?」と。
「では、今、手元にあるこの絵コンテはなに?」と。
それは企画コンテと呼ばれるものです。
□企画コンテについて
企画コンテとは、その名の通り、その動画広告の企画内容を絵コンテ化したものです。
そこには商品の魅力を表すための、大まかなストーリー、大まかな舞台設定、広告的フックになるアイデアなどが描かれます。「大まか」というのが特徴と言えるかもしれません。
ですので、企画コンテの段階では、実際に撮影する場所や、美術セットや、衣装など、そこまで具体的にしていない場合が多いです(個人の経験上)
例えば、もち米由来の美容成分が含まれた化粧水「もち肌デラックス」という商品の広告を依頼されたとして、
企画内容としてこんな案を提案したとします。
人気タレント〇〇デラックスさんが、もち米の妖精になり、美を求める女性のもとに舞い降り商品の魅力を伝えます。
なんとも安直ですが、キャッチーそうなアイデアです。
これを、大まかなストーリー、大まかな舞台設定の中で、イメージが湧くように絵コンテ化していきます。今回は15秒のTVCMということにしました。
なんとなく、どんな広告になるかイメージが湧いたと思います。
要するに、広告の表現の骨組みを合意するために必要となるのが企画コンテです。
無事にこの企画コンテで決定が出たとして、次のMtgで出すことになるのが「演出コンテ」です。では、企画コンテとの違いはなんでしょうか。
□演出コンテについて
企画のGOが出た後、実際に撮影・編集する準備を行う必要がありますが、そこには、多くの人たちが関わります。
実写の場合、CMディレクター、キャストはもちろん、カメラマン、照明さん、美術さん、ヘアメイク、スタイリスト、作曲家、編集マン、、etc。
その人たちが、具体的にイメージを持って同じ作品世界を作り出すために必要な指針となるのが、「演出コンテ」です。もちろんクライアントにも、説明を行い、より具体的なイメージを擦り合わせていきます。
演出コンテには、一つ一つのアングルや、カメラワーク、それぞれのカットの秒数などより具体的に描かれ、大まかだったストーリーや、舞台設定、セリフ回しなどが、より面白くなるように演出が加えられていきます。
僕はCMプランナーの立場で企画コンテを出した後に、実際の演出をお願いするディレクターから演出コンテが上がってくる瞬間が大好きです。
「あぁ、この企画をこんな風に味付けしてくれるんだー」と毎回驚きがあります。
次回、上記の「もち肌デラックス」の企画コンテから、演出コンテになった際にどのように変化していくのかをご覧いただければと思います!
引っ張ります。
次回をお楽しみに!!